裏山でひと月前ぐらいから練習を始めていたうぐいすが、最近は完璧な鳴き声を響かせてくれるようになった。得意げに朝から鳴いている。ほんとうに春告鳥だなぁと実感する。
ついこの間まで土だらけで茶色だった庭や畑もみどりみどりしてきた。それはそれで、草取りが日課になって、なかなか大変だけれど、やっぱり暖かくなるっていいなあ。
庭で見つけ、天ぷらにして有難くいただいたフキノトウが絶えてしまったかと心配になってのぞきに行ったら、立派にフキに育っていてほっとする。
庭のハクモクレンが今年も咲きだした。春が来たんだ。
どこにも出かけられないからこそ、古民家の庭や畑が仕事場になった。納屋やお蔵を片づけたり、樹木の剪定をしたり・・・。
誰もが自由に行き来ができるようになった時、癒される場所になればと思い、終活も兼ねて?あちこちを少しずつ片づける。
気持ちの良い暮らし、空間を思い描いて夫婦で今日も一日を組み立てる。農作業だったり、地区の仕事だったり、多岐にわたってなかなか忙しい。
もちろん仕事をしているばかりではなく、たまには種や苗を仕入れにドライブがてら遠くの園芸店にも足を運ぶ。
大きな娯楽はないけれど、田舎に暮らして「ホーホケキョ」に励まされ、今日も充実して体を動かしている。こうした何気ない一日が、申し訳ないけれど本当に有難いと思う。
春の声に安心して耳を澄ませる日々が日本中、世界中に訪れることを祈るばかりだ。