我が家のあるこの地区が発祥地だというスポーツがある。
グラウンドゴルフだ。
毎年夏になると「発祥地大会」というものを開催し、全国(といっても近隣の県だけれど)から参加者を募っている。
地区の会員のみなさんが定期的に芝生や雑草、木の整備作業を行い、とても使い心地のよいコンディションを保ってくれている。200円を箱に入れれば、1日中誰でもプレーできるというので、毎日たくさんの人たちでにぎわっている。
12あるゴールポストを順に周る。3打でパーだ。うまい人はプロゴルファーのように芝生の状態や地面の起伏をみながら上手にホールインワンを決める。誰でもすぐに始められるけれど、奥も深いのでみんな夢中になる。老若男女問わず楽しく、健康的に時間を過ごせる、優れものの軽スポーツだ。ゴルフで腕に覚えのある方々には、グリーン周りからの寄せの練習になるかもしれない。
先代たちがこのスポーツを始めたころは、まだ道具も不十分で、苦労したようだったが、今や地元のスポーツ店にはカラフルで高価なスティックやボールが販売されており、おしゃれなマーカーなどの小物も充実している。
先代が遺してくれたスティックを片手に時々グラウンドゴルフ場に行く。歩数計は軽く五千歩を越える。
高齢者の〇〇クラブ、などという福祉活動にはなかなか来てくれないご高齢の男性陣がこのスポーツには暑さ寒さもものともせず参加している。
体を動かすだけでなく、たくさんの人と会って会話をし、楽しい時間を過ごす、これこそがこれからの高齢化社会に必要なことだ。
幸いこのグラウンドゴルフ場は古民家から徒歩5分の大井川河川敷にある。コンサートとセットでぜひたくさんの人たちにその魅力を伝えていきたいものだ。