我が家から歩いて行けるスーパーマーケットはない、・・わけではないけれど、遠い。
退職したての春、自由な時間が嬉しくて最寄りのスーパーまでコショウひと瓶買うために歩いてみた。ほぼ半日が終わってしまった。で、それ以来やめた。時間も無尽蔵にあるわけではないし、いろいろやりたいこともある。
車を使うのは1日1回まで。1週間に2日以上は車を使わない日を作る。そんな戒めを自分に科して、スーパーやドラッグストアなどへの買い物は、習い事などの用事のついでに立ち寄るようにしている。
ついでの買い物だから、アバウトだ。もとより一週間分の献立を考えてきっちり買い物をするような性格ではないから、〇〇を作りたいけど、あれがない、これがない・・と無計画のツケがくる。
フルタイムで働いていたころは、こういう目にあうのがいやで、何でもたくさん買い込んでいた。結局は使い切れず、無駄にしていたものも多かったように思う。
でも今は考える時間だけはたっぷりあるし、なくても工夫次第でなんとかなる・・気がする。
夕食の献立が思いつかなかったり、味噌汁の中身に困ったりすると、かごと鋏を持って畑を一周してくる。スーパーの野菜売り場を歩いている感覚だ。
またズッキーニがへちまになってる。うーん、漬けちゃうか・・。青じそがふさふさ・・。何の薬味にしようかな、天ぷらもいいな。取りこみ忘れた玉ねぎ発見!牛丼という手もアリ?。
こんなふうに新鮮で安上がりな食卓。伝説の家政婦さんを気取って、ありあわせの野菜と冷蔵庫の残り物で何品できるか挑戦してみようか、脳トレにもなりそうだし・・・。
ボーカルアンサンブルのソプラノたちも、困ったら畑に行く、と言っていたっけ。畑って田舎暮らしの主婦の心強い味方だ。何とかなってしまう。
「ネギ坊主、てんぷらにするとおいしいよ。」
「うんうん。菜の花もいいよね!」
ボーカルのあの美しい歌声は栄養たっぷりの新鮮野菜に支えられているんだ、きっと。