今年の静岡の桜は遅い。東京がとっくに満開を迎えたのに一週間もたってようやく開花。
残念ながら古民家コンサートの時は一分咲きで、ゲストの皆さんに花の盛りを楽しんでいただけなかった。古くから桜は日本の人々をやきもきさせてきた花だ、しかたない・・。でも残念・・・。
寒いうちから「今年こそ、人生初のお花見ランチをするぞ!」と心に決めていた。一人で見てもきれいだけれど、たくさんで見る方が楽しさも倍増。ちょうどボーカルアンサンブルの練習日が我が家の桜の満開と重なった。やった!
午前中の練習のあと、庭にテーブルや座布団を持ち出してにぎやかにお花見ランチの始まり。きけばみんな年度末年度始めは仕事が忙しく、桜を愛でている余裕などなかったとか。仕事現役組は皆さんそうですよね、きっと。
折からの強風に、紙コップやお皿を押さえながらのランチだったけれど、料理の上に桜の花びらがはらはらと散ってくる、なんとも素敵な時間だ。
リタイアしてようやく我が家の庭に桜の大木があったこと、それが先代の植えてくれた子どもたちの記念樹だったことに気付いた。地の神様のほこらの前で、ブルーシートをしいてのお花見。ご先祖様もさぞかしびっくりしていることだろう。
みんな初めてのお花見ランチ!ピーターラビット顔負けの野うさぎまで出てきて、みんなであっけにとられた春の平和な一日。
4月はどこの職場も目の回るような忙しさ。働き方改革という言葉だけが独り歩きをしないように、何よりも家庭を、自分自身を大切にできる職場ばかりの日本になりますように。桜を愛でるゆとりのある生活が送れますように。
「余生じゃない、これからが本生だよ。」と誰かに言われた。まったくそのとおり。使ってしまった時間は取り戻せないけれど、これからの時間を大事に、ゆったりと暮らしていきたい。