ご近所の奥さんが「今年の大根を最後の一本まで使い切ったよ。」と嬉しそうに話してくれたのは何年前だったか・・・。そんなふうに畑の恵みを大事にできる生活を送りたいなあ、とあこがれてきた。
田舎ののんびり生活も2年目になるとようやく先の見通しがつき、少しずつだけれど、採れた野菜を使い切れるようになってきた。
お正月前の食べきれない大根はさしあげたり、干してたくあん漬けにしたり。
たくあん漬けの後は大根切干。
先代までは大根を突く道具を使って細く刻んでいたけれど、近所のおばあさんが日向ぼっこをしながら
「包丁で刻むのが一番楽だよ。」
と言うのを見たり聞いたりしたので、真似をすることに。ただ、なさけないけど日向ぼっこではなくストーブ番しながら・・・。
永遠に続くのではないかと思うほどたくさんの大根を前にしてちょっといらいら。そうだ、一本を刻むのに何分かかるのか計ってみよう!先が見えないとやる気が萎える。タイマーをかけて大根刻み。よし、5分!次は新記録を打ち立てよう!と台所で黙々と大根と格闘すること2日間。やった!今年の第1次大根、使い切り完了。冬の乾燥した天気のおかげできれいな大根切干がビニール袋いっぱいできた。ちょっとあこがれの田舎のおばあさんに近づいた気分。
お正月明けから食卓をにぎわせてくれていた第2次大根も春の気まぐれな天気の元、着々と大根切干に変身中。となりでは春の畑が種まきを待っている。