レモンを植えた。2年前にいただいて、鉢で育てていた大ぶりのレモンの木。
子どもが生まれた時、古民家の庭に記念樹として植えられたレモン。年々大きく育ち、我が家ではレモンは買ってくるものではなく、採ってくるものだった。あって当たり前だった豊富なレモン。そのレモンがカミキリムシにやられて枯れてしまって数年。レモンがない生活、食卓の味気ないこと・・。
ようやく今年、同じ場所に新しいレモンを植えた。
果樹は実をつけるまで何年もかかる。今、おいしく収穫していただいている果樹は先代が植えてくれたものだ。次の世代が豊かに暮らせることを祈って苗を植えてくれていたのだろう。
ホームセンターや園芸店には今、花木の苗がたくさん並んでいる。3月は樹木の植え時だ。何にしようか。わくわくしながら苗木を探す。先代に倣って次の世代が喜んでくれるだろうものを選んで樹を植える。タイムカプセルのようなひそかな楽しみ。